11月18日(水)に全校礼拝が行われました。
聖書 詩編30:5-6
メッセージ 「命の大切さ」 樋口 進 牧師
詩編30編6節に
ひととき、お怒りになっても/命を得させることを御旨としてくださる。
とありました。これは、命の大切さということを言っています。
桃井和馬という写真家がいます。彼の写真集に『すべての生命にであえてよかった』というのがあります。そこに次のような詩があります。
人は、大勢の人々に助けられている。
大勢の人々は、草や木や、動物や虫や
バクテリアに助けられている。
地球には、一つだって無駄な生命はない。
意味があるすべての「小さな生命」。
そしてすべての小さな生命は、
山や川、海や風や太陽という
「大きな生命」に支えられている。
だから地球には、
ひとつだって無駄な存在はない。
すべての生命。すべてのであい。
すべてはすべて連なっている。
だから無意味に死んではいけない。
だから人が人を殺しても生けない。
いや、人だけでなく、草や木や、
動物や虫やバクテリアや、
それだけでなく、山や川や、
海や風を傷つけてはいけない。
すべての生命。すべてのであい。
すべての生命にであえてよかった。
ここでも、命の大切さが言われています。
ノーベル平和賞を受賞した人で、シュヴァイツァーという人がいました。彼は、アフリカの貧しい人々に医療活動をするために、30歳になってから医学を勉強し、アフリカに病院を建てて医療行為に生涯を捧げた人です。また彼は、「生命への畏敬」ということを唱え、この世に生を与えられたものは、たとえ虫一匹であっても、神から命を与えられたのであるからその命を畏れ敬わなければならない、と主張しました。虫一匹でもその命を畏れ敬わなければならないなら、戦争で大勢の人が殺されるのは、全く神を畏れない行為である、と主張しました。特に、第二次世界大戦で広島に原爆が落とされ、一瞬にして大勢の命が奪われたことに対して、嘆かれ、反戦運動を展開しました。そのような平和運動が認められ、ノーベル平和賞を受賞されたのです。
現在、命の大切さがないがしろにされている事件が多く起こっています。先日も、フランス・パリでテロによって129人もの尊い命が奪われました。神から与えられた命は、人間が自由にできるものではありません。世界の人が、神から与えられた命を大切にするように祈りたいと思います。