11月5日(木) 神戸国際会館こくさいホールにて須磨学園高等学校・中学校、夙川中学校・高等学校の合同開催による「須磨学園創立98周年記念コンサート」が開催されました。例年は保護者をお招きしてコンサートを開催致しますが、今年度はコロナウィルス感染予防対策のため、生徒のみの鑑賞となりました。今年はベートーヴェン生誕250年のメモリアルイヤーです。コンサート前半にはベートーヴェンの師匠であり、古典派音楽の巨匠ハイドンからベートーヴェンの作品を時代順に、後半はベートーヴェンを尊敬し、影響を受けたロマン派作曲家の有名作品が演奏されました。ベートーヴェン以前と以後の音楽の違いを鑑賞することができました。
指揮者:牧村邦彦さん
ソプラノ:森井美貴さん バリトン:大谷圭介.さん
演奏:兵庫芸術文化センター管弦楽団
【プログラム】
「君が代」
例年通り「君が代」の演奏により創立記念コンサートがスタートしました。
交響曲第94番「驚愕」(作曲:ハイドン)
「交響曲の父」と呼ばれるハイドンが、眠りこける聴衆に対して、唐突なフォルティシモによって叩き起こそうとこの曲を作曲しました。
交響曲第100番「軍隊」(作曲:ハイドン)
18世紀のヨーロッパの宮廷で流行した、ドラムやシンバルによる「トルコ軍楽」のリズムが取り入れられているのが特徴的です。
交響曲第3番「英雄」(作曲:ベートーヴェン)
ナポレオンに献呈される予定だった背景を持つこの曲は、トゥッティによる主和音が2回鳴り響いて始まります。その後チェロが有名な「英雄」のテーマが現れます。
交響曲第6番「田園」(作曲:ベートーヴェン)
八分休符の後に「タタタ」と明るく親しみやすい有名な旋律が入ります。これは交響曲「運命」と同じリズム動機であり、田舎に着いた時の晴れ晴れした愉快な気分が表現されています。
歌曲集「湖上の美人」-「エレンの歌第3番」(作曲:シューベルト)
竪琴の音を模した伴奏に、「アヴェ・マリア」という歌詞につけられた息の長いフレーズが特徴的なドイツ歌曲の代表曲です。
劇付随音楽「真夏の夜の夢」-「結婚行進曲」(作曲:メンデルスゾーン)
トランペットのファンファーレから始まるこの曲は、結婚式にふさわしい華やかな雰囲気を表現しており、日本でも結婚式の入場曲などで広く親しまれています。
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」-「第一幕前奏曲」(作曲:ワーグナー)
この前奏曲は、ハ長調を主調とした堂々した雰囲気で始まります。また楽劇内の登場人物が持つ動機と呼ばれる「テーマソング」次々と提示することで映画の予告編のような高揚感を抱かせます。
「大学祝典序曲」(作曲:ブラームス)
4曲の学生歌を、それぞれ変奏や独自の主題を用いてつないでいくブラームスの優れた技法が見ることができます。冒頭の何かを予感させる短調の行進曲は、賛美歌のような旋律の学生歌へと変化し、次々に表情を変えながら壮大なフィナーレへと向かいます。
「学園歌」
例年では全校生徒で合唱を行いますが、今年はコロナウィルス感染対策のため、実施しませんでした。ソプラノ歌手とバリトン歌手の圧巻の歌声に生徒は聞き入っていました。