冬の寒さもようやく和らぎ、春の訪れが感じられるようになりました。今日この佳き日、保護者のみなさま、教職員のみなさまのご臨席の元、僕たちK3学年53名のためにこのような盛大な式を挙行していただき、心からお礼申し上げます。期待と不安を胸に第1期生として、この夙川高等学校の門をくぐってから、早くも3年がたち、卒業の時を迎えました。卒業にあたって今、僕には感謝の気持ちを伝えたい人がたくさんいます。
はじめに、理事長先生。文化祭や体育祭をはじめとする行事に、必ず足を運んでくださりありがとうございました。K1学年の文化祭では、理事長先生が先輩方の模擬店をめぐって、焼きそばやたこ焼きをどっさり買っていらっしゃったのを今でも覚えています。いつも僕たちのことをあたたかく見守っていただき、心から感謝しています。
学園長先生。学校の図書館で読ませていただいた『反省記』は、とても深く、面白く、今後の人生に活かせるお話がたくさん詰まっていました。夏の定期考査の後、全校生徒に差し入れてくださったハーゲンダッツのアイスクリームには、みんな大喜びでした。ごちそうさまでした。
次に、僕たちの高校生活を支えてくださった学年団の先生方、おひとりおひとりにこの場をお借りしてお礼の言葉を言わせてください。
日本史を担当してくださった先生。先生は僕たちのよき兄だと勝手に思っています。先生はいつも生徒と会話を交わし、僕たちのそばにいてくれました。消極的な僕にも先生から話しかけてくれ、誰も置いてきぼりにせず、常におだやかな雰囲気が、僕らに安心を与えてくれました。これからも生徒と一番近い視点で、生徒を一番思っている熱い先生でいてください。
化学を担当してくださった先生。先生は連続勤務記録を伸ばしながら、いつもユーモアを忘れない、余裕に溢れた最高にカッコいい先生でした。学習面でも生活面でも、いつも手厚すぎるサポートが、とても有難かったです。先生の「ふふん」という笑いが聞けなくなるのは少し寂しいですが、僕も先生のようにカッコいい大人をめざして頑張ります。
英語を担当してくださった先生。3年間共に過ごせたことは僕の人生の最たる宝であると思います。先生のオチャメさや快活さにとても元気をいただきました。誰よりも早く学校に来て、最後まで残って僕たちのことに親身になってかかわっていただけたからこそ、僕らはこの学校で最高の生活を送れたのだと思います。これからも生徒たちに若さと明るさを振りまいて、助けてあげてください。
世界史を担当してくださった先生。僕たち生徒を圧倒する熱量が、夙川に新しい風、いや嵐を呼び起こし、変革を起こしたことは間違いありません。世界史の時間の「一喝」。いつも真剣でいつも全力でした。先生の言葉には、魂を感じます。人の人生を変える力を感じます。先生の全力スタイルは、きっとこれからも多くの生徒を導いていくのでしょう。僕は先生の生徒であれたことを誇りに思います。
保健体育を担当してくださった先生。先生のどっしりと構えた姿勢、心の広さは皆に安心を与えてくれました。いつだったかホームルームで話してくださった、大学でもう一度学び直した時のエピソードがとても心に残っています。先生の大きな背中を追って、僕らも精進していきます。
地理を担当してくださった先生。先生の、めらめらと滾る魂は、僕らの心を揺らしました。勝ちへの姿勢と逆転の連発。先生の破天荒な人生談は、僕らの常識の枠を越え、決してあきらめを許さず、常に勝利への道を示してくださいました。これからも「日本一燃える校長先生」として、多くの生徒を導いてください。本当にお世話になりました。
1期生のみんな、個性溢れすぎ、おかしな人をぎゅっと集めたような僕らの学年。3年間ほとんど変わらない顔ぶれで、みんなとは何でもかんでもさらけ出して、泣いたり笑ったりしながら過ごしてきました。3年生最後の体育祭。初めて1、2組が同じ色のTシャツを着て、共に戦い、応援旗も助け合って作りました。 これから僕らはそれぞれの道を歩んでいきます。けれども、みんなとこの夙川で過ごした日々は、かけがえのないものとなり、僕の心を温め続けてくれると思います。ありがとう。
僕の両親へ。遠くの学校に通うことを快く受け入れてくれたことに感謝します。毎朝作ってくれるおにぎりも、とてもありがたかったです。僕が3年間の高校生活をなんの憂いもなく過ごせたのも家族の支えがあったからです。これからは、僕も家族を支えられるように頑張ります。
そして、在校生の皆さん、さきほどは心温まる祝辞をありがとうございました。今先輩として言えることは、高校生活はあっという間に過ぎ去ってしまうということです。1日1日を大切に過ごしてください。そして、僕たち1期生のように、仲間や先生たちと共に、思う存分夙川ライフを楽しんでください。 最後になりましたが、今後の夙川高等学校のますますのご発展を祈り、答辞の詞とさせていただきます。
2022年3月5日 卒業生代表 鈴木嵩也