寒さが残りつつも、春の香りが漂い始め、麗らかな日差しには暖かさを感じられる今日という良き日、私たちは卒業致します。本日は、保護者の皆様、教職員の皆様、ご来賓の皆様のご臨席の元、私たちK3学年54名のためにこのような盛大な式を挙行していただき、心よりお礼申し上げます。

 理事長先生。 先生が入学式で仰った「当たり前のことを当たり前にする。」という言葉を鮮明に覚えています。高校生活を通して、このことがどれほど難しいことなのか、強く感じることが出来ました。また、行事ごとに足を運んで頂き、一緒に盛り上がってくださったことを嬉しく思います。

 学園長先生。 東京研修でのテーブルマナー講義の際、初めて先生のお話を直接で聞くことが出来、私自身凄く気分が高まったのを今でも覚えています。お話の途中に挟まれるご冗談も面白かったです。世界一の大都会東京のご説明も詳しくしてくださったので、東京のスケールの違いを感じることが出来ました。ありがとうございました。

 私たちは3年前、入学してまもなく、高校生活の出発点としてスプリングキャンプを迎えました。お互い顔と名前が一致せず、右往左往しながら交流しましたが、団体行動やキャンプファイヤー、花火などを通じて徐々に仲を深めていきました。 文化祭、体育祭ではどちらのクラスも特有の色を出し、強い団結力が見られました。 1組は人数が決して多いとは言えないですが、一人一人が力を強く発揮することで、何倍にも大きくなれる事を実感させてくれるクラスでした。 3年時の体育祭では、クラス競技で優勝するなど、底力が見られました。 2組は初めの頃は、団結力があるとはいえず、クラスがまとまりきっていませんでしたが、行事ごとに段々ひとつの輪となって行きました。 体育祭では1年時に団で最高学年を任されましたが、見事優勝をなしとげ、そこから、3連覇まで勢いが止まることはありませんでした。 さらに、我々は今年度の文化祭では1.2組合同で2教室使ってお化け屋敷をしましたが、反響が大きく、階段にも列ができるほどでした。 クラスを超え、学年でもひとつになったと私は思います。

 私は今、感謝を伝えたい方がたくさん居ます。 進路指導の勝先生、前田先生。 先生方は昨年の6月に来られ、長い間を共にできた訳ではありませんが、短い期間で私たち受験生の強み弱みを見極め、志望校に合格させようと尽力して下さったことを心から感謝しています。 また、落ち込んでいる時や、伸び悩んでいる時、常に寄り添って相談に乗って頂き、ありがとうございました。

 今井先生。 先生は1年の頃から今まで本当にお世話になりました。 先生とは唯一真正面からぶつかりあったとおもいます。 あの経験から、私は多くのことを学び、言葉の伝え方や、考え方が変わりました。 これからも先生のガチンコスタイルで生徒と熱く接してください。

 西田先生。 今年度から私たちの担任になられ、名前を覚えるのが大変だと毎日嘆いていらっしゃいましたが、もう覚えてくださったでしょうか。先生は長年の経験から、生徒の本質をつき、時にはドキッとする程でした。私は先生のことを心から尊敬しています。 人として、愛してます。

 西村先生。 夙川生全員から慕われている先生。 私たちが入学した3年前から、学年部長として最前線で引っ張っていかれる姿は本当にカッコよかったです。何事も妥協せず、生徒のことを1番に考え、早朝から深夜まで学校で作業なさり、また、生徒と共に学ぶ姿勢を見て、リーダーとボスの違いは何かを私は学びました。人格者。この言葉がピッタリ当てはまる、心から尊敬できる先生です。3年間本当にお世話になりました。

 また、ご自身の学年、クラスで忙しいにも関わらず、私たちを最優先に講座を開いてくださった土屋先生、下地先生、長谷川先生、坂本先生、櫻井先生。 志望理由書指導や面接対策など幅広く対応してくださり、さらには受験の分からないことがあればいつでも質問できる環境を作ってくださった中西先生。 先生は私たちの学年団ではないかと勘違いする程でした。

 在校生の皆さん。 先程は素晴らしい祝辞をありがとうございました。高校3年間の時の流れは本当に早いと今になって思います。特に受験生の1年はあっという間です。だからこそ、今を大切にし、隣にいる友人、教壇に立たれる先生方と沢山話し、本気で向き合ってください。後悔がないように、高校生活を通して過ごしてください。

 同学年の皆さん。 私は皆さんと出会えたことを誇りに思います。 時にはぶつかり、涙を流したりもしましたが、その分さらに絆は深まり、3年間の友情はそう簡単には崩れないと確信しています。 文化祭、体育祭、古都研修、東京研修、広島研修、本当に楽しかった。 私はもし生まれ変われたとしても、夙川高校に入学し、皆さんと出会いたいです。

 私の両親を始め、私たちのことを応援してくださった保護者の皆様、我々一同、心から感謝しています。皆様のお力添えなしでは、私たちは決して受験勉強を乗り越えられなかったと思います。私の母は、子供のためなら何でもするスタンスで、弁当はもちろん、勉強のことなら車で送り迎えまでしてくれました。それがこの期間どれだけ心にゆとりをもてたか、私が1番実感しています。父は受験に対して無関心だと思っていましたが、裏では本気で調べていて、息子のことを全力で応援して、出費も惜しみなくしてくれました。先週、初めて本気でぶつかりましたが、その経験は今後の人生に生きてくると思っています。本当にありがとうございました。 明日から私たちはそれぞれの道に進みます。世の中も行動の幅が広がり、選択肢が増えました。その中で私たちは自分自身が輝ける場で、自分を高め、社会に出ても夙川の名を世に馳せるよう、努力してまいります。この先、味わったことのない、乗り越えられるか分からない困難にぶつかるかもしれませんが、私たちは決して諦めることなく、突き進みます。また、夙川高校のスローガンである「Learning for tomorrow 」を胸に、今日より明日への進歩を志し、幅広い分野で活躍することを約束致します。

 最後になりましたが、今後の夙川高等学校のますますのご発展を祈り、以上答辞の詞とさせて頂きます。

2024年3月2日 卒業生代表 金 英柱