4月入り少しずつ暖かくなり春らしくなってきました。本日この佳き日に、須磨学園夙川高等学校第6回入学式を挙行できますことを心より嬉しく思います。

 新入生の皆さん、ようこそ夙川高等学校へ、皆さんを心より歓迎いたします。保護者の皆様、ご子息・ご息女のご入学、心よりお祝い申し上げます。そしてこのようにたくさんのご出席、本当にありがとうございます。皆様のご理解とご協力、そして熱意が本校の支えとなっております。ご来賓の皆様には、ご多忙の中ご臨席を賜り、厚くお礼申し上げます。誠にありがとうございます。これからの3年間、どうぞ生徒たちをあたたかく見守っていただきますよう、お願いいたします。

 あらためまして、新入生の皆さん、入学おめでとう。今日から高校生活が始まりますが、意識してほしいことが1つあります。それは「なぜ? どうして?」を大切にしてほしいということです。「なぜ?」という疑問をもつことからすべての学びが始まると言っても過言ではありません。少し考えてみると私たちの周りは「なぜ?」であふれています。たくさんある「なぜ?」の中で特に気になる、ひっかかる「なぜ?」を大切にしてください。それが皆さんの専門性につながるかもしれません。そしてその「なぜ?」をとことん追求してください。一人で時間をとってじっくり考えてください。しかし行き詰まることもあるでしょう。そんなときはどうぞまわりを見てください。縁あって今ここに集まった仲間がいます。積極的に仲間に相談してみましょう。ここに集まった一人ひとりはそれぞれが個性をもっていますので、自分とは異なる考え方かもしれません。自分と異なるものを理解し、互いの違いを尊重しあいながら対話を通して学ぶことはとても大切なことです。今「対話」と言いました。対話は言葉を使って行われますが、皆さんには言葉を大切にしてほしい、きちんと選んでほしいと思います。言葉を選ぶためには日々のたゆまぬ努力が必要ですが、選び抜かれた言葉を使った仲間との対話を通した学びはとても楽しく、充実した時間になるはずです。

 さらに、皆さんの「なぜ?」をサポートする教職員もいます。私が言うのも何ですが、本校の教職員は本当に素晴らしい。個別でもいい、仲間と一緒でもいい、「なぜ?」をぶつけてみてください。必ず良い方向に導いてくれるでしょう。そして皆さんの好奇心をさらにかき立ててくれることでしょう。

 もう一度言います。3年間「なぜ?」をとことん追求してください。必ずや視界がひらけ、見える世界が変わるはずです。そのような感動を1つでも多く経験してほしいと思います。

 最後に、皆さんが今ここにいるのは、皆さんが努力を積み重ねてきたからです。それは間違いない。しかしそれだけではありません。後ろにおられる家族、親戚、中学校や塾の友人・先生など本当に多くの方々が皆さんに関わってくれています。そのことを忘れないでください。

 これからの3年間が皆さんにとって実り多いものとなるよう、心から心から応援をしています。本日は誠におめでとうございます。

 2024年4月6日 夙川高等学校校長 土屋 博文