
須磨学園夙川中学校入学生の皆さん、今日は須磨学園夙川中学校に入学おめでとうございます。私は今日、諸君らにビデオで挨拶をしておりますけれども、この挨拶をしている時、アメリカのシアトルというところにおります。マイクロソフトというコンピュータのソフトの会社がありますが、その創立50周年の記念式典のためにシアトルにおります。今から40何年前にマイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツさんと一緒にパソコンのソフトを作りました。そういうことで日本人としてただ一人だけ50周年の式典に呼ばれたわけであります。
今日の諸君らへのお話というのは、一つしかありません。これから須磨学園で、諸君らが6年間の時間を過ごすわけです。この6年間の中で、必ず起こることが一つある。日にちは決まっていません。だけど、この6年間の中で、諸君らほぼ全員が思うこと、感じることがあります。それは、自分はもう大人だと思う時が必ず来る、ということです。
今までは子どもだった。おうちに帰って、ご飯を食べてお風呂に入って寝る。ご飯、お風呂、寝る。みんなそうしてきたでしょ。それが許されてきたわけですね。ところが、もはやそんなことではいけない。自分はたくさんの人に支えられて勉強ができる、学校に行ける。そういうふうに思ったら諸君らはどうしますか。何をしますか。大人になるということは、どういうことなのか。ここに座っている理事長が僕のことを子どものような大人と言っておりますけれど、子どものような大人の立場から言うと、大人とは何か、これは永遠の問題で、これから何年もかけて諸君らとお話をしていかなきゃならないと思います。
けれど一つ、大人になる第一歩として、みんなにお願いをしたいことは、感謝をするということを覚えてほしいと思います。自分が生まれてきて、幸せに、温かく、嫌かもしれないけれど、塾に行って、勉強させてもらえたという。だから今日諸君らは、この部屋を出て、おうちに帰る道々、お父さんとお母さんに、「ありがとう。おかげで中学校に入学できたよ」とそれをぜひ言ってみてください。諸君らの大人への6年間の道は、そこから始まります。
お話を終わります。夙川中学校にようこそ。
2025年4月5日 学園長 西 和彦