夙川中学校・高等学校のみなさん。明けましておめでとうございます。
2022年の1年が始まりました。学校では3学期がはじまりました。
先日、私の教えていた生徒で社会人となり活躍している人の話を聞く機会がありました。印象に残っているのは中学高校時代の経験がどれも今の自分を創っているという話しです。彼は私の知っているだけでも色々な失敗をしてきました。先生に叱られることもありました。私の知らない失敗もたくさんしてきたのでしょう。そのような失敗経験も今の自分を創っていると話していました。私自身の事を振り返ってみると、中学高校時代はおろか、大学時代、今もたくさん失敗を重ねています。新しい事に取り組む時、あるいは立場が変わったとき、何かに挑戦する時、慣れないうちは失敗の連続です。気持ちが落ち込んだり、自分には無理ではないかと思うことも多々あります。しかし、失敗をたくさん積んだ人が結局成功しているという実感も持っています。それ故、今は誰よりもたくさん失敗しようと腹をくくっているところもあります。逆に最も悪いことは、失敗を恐れ何もしない、あるいは消極的になる事です。「敗北が失敗ではない。失敗を恐れ何もしないことが本当の失敗だ」という言葉があります。まさにその通りだと思います。
中学高校あるいは若い時代は人生の伸び盛りです。この時期の経験は何ひとつ無駄になることはありません。一見無駄なこと、何ら意味の無い事のように思えても、そこから学ぶ事や気づきがあります。大事なことは何事からも学ぼうという姿勢があるかどうかです。「自分の最大の教師は自分自身」と言う言葉がありますがその通りです。このような気持ちで日々過ごしているのなら昼寝をしていても学ぶものがみつかり、そこから自分自身の成長や発展に繋げることができます。
さて1月になりコロナの感染拡大の兆しで第6波が心配されています。今後私たちの生活にどのような制約が加わるか不透明な部分があります。しかし、どのような環境や状況でも学ぶものは周囲にたくさんあります。繰り返しになりますが、学ぼうという気持ちや姿勢があるかどうかが重要です。制限の中で様々な経験を積むため、色々な方面へチャレンジし、自分自身を成長させていってください。そのような3学期になれば嬉しく思います。
2022年1月6日 高校校長 下地 英樹