今日は、須磨学園の創立百一年目を記念して、コンサートを開催します。

これまでの百年と、この一年の歩みは諸先輩方のご努力の積み重ねの上にあります。この場をお借りして、須磨学園に関わってきてくださった全ての方々へ心より感謝を申し上げます。

昨年のこの時期に、百周年の記念式典を行いました。それから、新たな一年が過ぎました。J1とK1の皆さんはご存知ないかもしれませんが、2ヶ月前には、100周年の記念誌、100mmの分厚さの記念誌が皆さんのご自宅に届いたことと思います。重さ6㎏です。そしてこの記念誌の作成にあたって、竹内理事、山野広報部長をはじめ、数多くの寄稿文を寄せてくださった方々へ重ねてお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。あんな記念誌を作る学校は、須磨学園しかないと思っています。ぜひ読んでください。

そして、この記念すべき百一年目を迎えた須磨学園の、今日のコンサートの前半はロマン派がテーマです。生誕百五十周年を迎えたロシアのラフマニノフ、そしてラフマニノフの敬愛するチャイコフスキーというロマン派を代表する2人の作品を聞いてください。重厚な和音は、彼らが幼いころから聞いていた聖堂の鐘の響きを模したものといわれています。楽しみです。

後半は、近現代のアメリカの音楽です。チャイコフスキー、ラフマニノフというクラシックから近現代に続いてきたロマン派の流れを聴いてもらいたいと思います。よく耳にしたことがおありだと思います、アメリカの映画音楽。ロサンゼルスオリンピックのファンファーレやハリーポッターに出てくる映画の音楽です。新しいものの中にも変わらず生き続けている旧いものがあります。そのことに気づいていただき、近現代の映画音楽を愉しんでください。

鑑賞態度もコンサート聞くうえで大切な要因です。演奏中は静かに聴き入り、演奏者への敬意を示しましょう。

11月9日の創立記念日が皆さんにとって、須磨学園のテーマである自己実現とそして社会との関わりを改めて捉え直す機会になればうれしく思います。
私たちもまたこれからも歩みを止めることなく、社会の中での必要な教育を行っていく学校を目指して進んでいきたいと思っています。

これからもしっかりとつないでいきましょう。

2023年11月6日 理事長 西 泰子