おはようございます。暑い日が続いています。近畿の梅雨明けも近いことと思います。水分補給、塩分補給をまめに行い、熱中症対策を各自が行ってください。さて、明日から夏休みに入ります。安全面、健康面についてはこの後、生徒指導部長、保健部長から話があります。私からは2つ、勉強と読書のことを話します。

 夏休みには課題があります。この課題についてです。ぜひ丁寧に取り組んでください。教科担当の先生がこの夏休みを有意義に過ごしてもらうためにどんな課題がよいのか考えました。他の先生と相談しながら出した課題です。1学期の復習等、内容は様々だと思います。課題の意味をよく考えて真剣に取り組んでください。得られるものが多いと思います。
 次に得意科目、好きな科目についてはどんどん勉強してください。一方で苦手科目についてはどうでしょう。私も国語は苦手科目でした。嫌いではないのですがテストでは点数がとれませんでした。なぜか?高校生のころはわかりませんでしたが、今はわかります。それは自己分析ができていないことと、基本事項を疎かにしていたからです。勉強方法が間違っていました。みなさんも勉強しているのになかなかうまくいかない科目があると思います。そんなときはぜひ自己分析をきちんとやってみてください。みなさんはこの1学期にとてもたくさん問題を解きました。日々の確認テストや定期考査、模擬試験等、いったい何問解いたのでしょうか?そして何問不正解だったのでしょうか?その不正解だった問題(特に苦手科目に多いと思います)はどうなっていますか?もう一度その問題が出題されたときにきちんと正解できますか?一度解いた問題を再び間違ってしまうことはとてももったいない。この夏休みの目標の一つは、1学期に間違った問題を完全に理解することです。復習の仕方がわからなければ先生や先輩に聞いてください。きっとアドバイスをもらえると思います。

 次は読書についてです。最近は本を読まなくなったという声をよく聞きます。ネット上でいろいろな情報が簡単に入手できることも要因の一つかもしれません。しかし紙媒体の本は無くなることはないと思います。みなさんも紙媒体の教科書を使っています。この夏休みには1冊でよいので本を読んでください。愛読書があればそれも読み直すのもよいと思います。新しい分野の本に挑戦してみるのもよいでしょう。どんな本を読んだらよいかわからない人には「古典」を読んでみてください。各分野にはそれぞれ「古典」と呼ばれるものがあります。わからなければ先生に聞いてください。いくつか挙げてくれると思います。検索するのもよいと思います。「古典」は読み継がれているものです。長い間、読み継がれるにはそれなりの理由があります。得られるものが多いのがその理由の一つです。注意してほしいのは理解しにくいものが多いということです。とても固いのでよく咀嚼しないといけません。現在は難しいことをやさしく解説した本が多いです。もちろんそれはよいことですが、考えなくなることも否定できません。自分でよくよく考えながら1冊の本を読むことも大変勉強になります。挑戦してみてください。

 最後に高校3年生のみなさん、受験生の夏です。言われるまでもないですが、「勉強をしておけばよかった」という後悔をしないように、「高3の夏は本当によくやった」と自分を誇れるくらい勉強しましょう。一人で勉強することは大変ですが仲間がいます。仲間とともに高校最後の夏を乗り切ってください。

 それでは、健康で安全で、密度の濃い夏休みにしてください。

2024年7月20日 高校校長 土屋 博文