V2・K3学年を代表いたしましてご挨拶申し上げます。

 保護者の皆様、本日はご子息・ご息女のご卒業おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。そしてV学年は6年間、K学年は3年間、本校の教育方針、学年運営にご理解とご支援を賜りましたことを厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

 卒業生の皆さん。皆さんと過ごした日々を思い返すと、さまざまな場面が思い浮かびます。初めて出会った日のこと、学校行事での真剣な表情、屈託のない笑顔、そして、悩みながらも前を向いて歩み続けた皆さんの姿。私たちは皆さんとともに過ごし、その成長を間近で見てきました。思い通りにいかないこともあったでしょう。苦しいとき、悔しいときもあったはずです。それでも皆さんは、自分なりの答えを見つけ、一歩ずつ進んできました。その姿に私たちは何度も励まされ、喜びを感じ、学ばせてもらいました。

 とりわけ印象に残っているのは、皆さんの「仲間を思いやる姿勢」と「一体感」です。友を応援し、困っている人がいれば自然と手を差し伸べる。そうした優しさや支え合う心が一体感を作っています。この学年の誇れるところだと私は思います。

 高校生活は今日で終わりますが、皆さんの歩みはこれからも続きます。新たな道では、これまでにない課題や迷いに直面することもあるでしょう。そんなときに大切なのが、何度か話したことがありますが「常識を疑ってみること」 です。世の中には「当たり前」とされていることがたくさんあります。しかし、それらは本当に正しいのでしょうか? 歴史を振り返れば、常識と思われていたことが覆された例は数えきれません。だからこそ、物事を鵜呑みにせず、「本当にそうなのか?」 と問い続けることが大切です。

 とはいえ、ただ疑うのではなく、自ら考え抜き、異なる意見にも耳を傾け、自分なりの答えを見つけることが重要です。そうした姿勢こそが、皆さんをさらに成長させ、混沌としたこの社会を生き抜く力となるでしょう。

 そしてもう一つ大切なのが、これも何度も言いましたが、「自分はまだ何も分かっていないと素直に認め、謙虚になって深く考え、学び続けること」 です。

 どんなに知識を得ても、それがすべてではありません。皆さんは今年度いままでにないくらい勉強しました。そして勉強すればするほど自分が何も知らないことに気づいたはずです。自らの未熟さを認め、探究し続ける姿勢が、未来を切り拓く力になります。学びを止めない人こそが、成長し続けるのです。

 いよいよ新たな生活が始まります。不安もあるかもしれません。でも、皆さんなら大丈夫です。本校で培った力を信じて、前へ進んでください。

 最後になりますが、これからの皆さんの人生が実り多い幸福なものになりますように、私たちはいつまでも皆さんのことを応援しています。そしていつの日かまた皆さんに会える日を楽しみにしています。頑張ってください。卒業本当におめでとう。

2025年3月1日 K3/V2学年 学年部長